いぶログ

12才になりました。いぶきと私と夫の徒然日記。
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それは、ある日、突然はじまりました 15 ~おしまいに~
一年前の出来事を思い返しながら
今も答えの出ないことがあります。

先方は本当に、何の証拠も根拠もないのに
隣り合わせに車を停めている住人が
大きな犬を飼っているという事実だけで
その犬が車に傷をつけたと信じていたのでしょうか。
それとも先方から見て
私達がちょっと脅せばお金を出すよう人間に見えて
傷を口実に、すごんできたのでしょうか。

先方には先方の、正義があるのかもしれません。
その正義のために、戦っているつもりだったのかもしれません。

ここに書いたことは、すべて事実ですが
先方が書けば、また
別の書き方になるのかもしれない、ということは考えます。

どんなに誠意を尽くしても、相手の立場に立って
物を考えようと努力を尽くしても
理解し合えない、分かり合えない関係もあるのだということを
私達は体験しました。

事件の後、私達はすぐに引越しをしました。
決着したのだから、堂々と元のようにマンションに住めばいい、という
意見もあるでしょうが
壊れてしまったものは、元には戻らない
それが私と夫、二人で出した結論でした。

そこはもう、平凡だけど穏やかで、静かに暮らしていた頃の
景色とはまったく別の、一刻も早く、離れたい場所になっていました。

そこにはその人がいます。
その人が、「嫁さんが納得しない」 とよく電話口で言っていた
奥さんがいます。
屈託なく、いぶきをなでてくれたお子さんがいます。
その人の車が停まっています。
家に帰るには、その人の部屋の前を通らなくてはいけません。

それまで暮らしていた3年間より
最後の1ヶ月の方が
ずっとずっと重い、本当に、どしりと重い
記憶になってしまいました。

これは、後日談ですが
この後、引っ越した先でも
私達はご近所トラブルに遭遇して
半年も経たない間に、今のマンションに引っ越すことになります。

今度のものは、脅迫めいたものではありませんでしたが
いわゆる騒音トラブルというもので
真上の階に住む住人の出す音に悩まされることになりました。
小さなアパートに、不規則な時間帯に大勢が出入りして
朝5時から深夜2、3時まで
壁や天井を伝って伝わってくる振動と音に
ほとんどノイローゼ状態に陥りました。

事件のことでも、騒音の件でも
それぞれ不動産業者は
ほとんどと言っていいほど当てにはなりませんでした。
実りのないやり取りを、延々繰り返すのにも疲れ果て
入居後5ヶ月たらずで、私達はそこを引き払うことを決めました。

半年の間にした2度の引越しは
将来のために、とこつこつと貯めていた貯金を
すべて使い果たしても足りず
新しく2つのローンを組むことになり
家計を圧迫することになりました。

そして、お医者さんの言う言葉をそのまま言えば
「長期にわたる過度のストレスにより、統合失調症を発症」 これが
今の私の現実です。

薬をのんでも、眠れない夜もあります。
薬の副作用で、生活もままならないこともあります。
去年のことを思い出せば震えがきて
涙が止まらなくなります。
似た人、同じ車種の車、同じ色の車
その人につながるものを恐れて
外出が困難なときもあります。

その後、騒音トラブルにも合って
思うことは、隣人は選べない、ということです。
部屋の間取りや、立地は選べても
隣人を選ぶことはできません。

こちらの常識が、お隣の常識とは違うかもしれない。
上の階の人にとっては当たり前のことが
私達にはそうでないかもしれない。
集合住宅で暮らす難しさ
場合によっては、トラブルにまで発展してしまう環境に暮らしているという現実を
私達はいやおうなしに意識することになりました。

今のマンションでは、なるべくこちらから
顔を合わせれば、声をかけさせてもらうようにしています。
度重なる災難に合った私は
今も、また、何か悪いことが
突然はじまるんじゃないのか、という不安と葛藤があります。

だからこそ、前に進みたいのです。
悪い人もいるけれど、いい人もいる。
悪いことばかりじゃないよ、という経験を積むしか
私には薬という薬はないように思います。

長くなりましたが
ここまで書けたことが、前進と言えなくはないかな、と
ちょっと嬉しいのです。
そして、起きてしまった事に囚われるのではなく
これから経験する数々のすてきなことに期待して
前向きに毎日を過ごしていくこと
それが、私なりの清算の形なんだと思います。

これを書くことで
万が一、先方に居場所を特定されて
また嫌がらせがはじまったら・・・と思うと
ずっと書けないでいましたが
そんなことがあったら、今度こそ
ボイスレコーダーを持って
警察に行けばいいのだ、と思ってこれを書きました。

今はまだ、乗り越えらないことも
明日は乗り越えられるかもしれない。
その明日のために、明日の可能性のために
今日を大切に生きることを
私はやめません。

ここまで読んで下さった方があったら
心から、お礼申し上げます。

今日からまた、いぶきと夫と私の
まったりブログに戻ります。
だって、それが、ありのままの今の私達の姿だから。



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それは、ある日、突然はじまりました 14
先方から、夫の携帯へ
怒りの電話がかかってきてから数日後
事態は、急展開を見せました。

先方が、示談に応じると言ってきたのです。
金額は5万円。
その額で、示談書を書くということでした。

弁護士さんは
「先方も、車の近くに犬がいるのを見たと言っているし
この辺で手を打ったらどうですか」 という話をされ
保険会社もそれに異論はないということを
担当者の方から伝えられました。

はじめに話に出ていた、傷の調査もしない状態で
こちらが傷をつけたということを認める示談書にサインする。
数日前まで、想像もしていなかった展開に
夫から電話をもらった私は困惑しましたが
5万円まで、金額を交渉して下げて下さった弁護士さんや
親身になって、相談にのって下さった保険会社の担当者の方
そして1ヶ月もの間、一連の出来事に振り回され続けた
夫と私をフォローして下さった周囲の皆さんの顔を思い浮かべながら
私達は決断しました。

示談書を書こう。

私は夫を通して、ぜひにも、とお願いして
示談書に「今後、一切、直接、間接を問わず
先方が私達に接触をもたないこと」 という内容を
盛り込んでもらいました。

示談書はすべて、弁護士事務所を通じて
郵送で処理され
滞りなく、示談金の入金も済み
事件は、一応の決着をみることになりました。

そしていぶきは
お隣の車に飛び掛って、傷をつけた犬に
なってしまったのです。

そういう風にしてしまったのは私達です。
本当に、いぶきがつけた傷かはわからない
何の証拠もない傷を
いぶきがつけたこととして認めて
そのあまりに非現実な、長い苦痛でしかなかった1ヶ月を
終わらせたのです。

私がもっと、強かったら・・・
私にもっと、力があったなら・・・

今でもそう思うことがあります。

何が最善だったのか
何が最良だったのか

1年が過ぎた今も、答えは出ていません。



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それは、ある日、突然はじまりました 13
先方へは、弁護士さんを通じて
「今後一切、夫には接触を持たないこと。
代理人である自分を通して、交渉するように」 と
いうことが電話で告げられました。

先方にしてみれば
思いもかけない展開だったでしょう。

それを裏付けるように
私の心配は的中して、悪夢のような
電話攻撃が夫の携帯電話へ、連続してかかってきました。

思えば夫も、弁護士さんに一任できたことで
今までの緊張の糸がふっと切れたのかもしれません。
出なくてもいい電話に出て
1時間も、罵声や脅迫の言葉を聞き続けた夫を
「どうして、電話に出るの?
弁護士さんに相談するなり、私に聞くなりできないの?
どうして勝手に話なんてするの?」 と
その時は怒りましたが、夫もくたびれ果てて
疲労も緊張も、もう限界に来ていたのだと思い直して
「もう少し、もう少しだから、がんばろう」 と
励ますしかできない私でした。

事態が動いたことで、マンションに帰ることも考えましたが
「相手がどう出るかわからない以上帰ってこない方がいい。
自分ひとりなら、会社の寮や友達のところなんか
万が一の時に身軽に動けるから」 という夫の言葉にしたがう形で
私は熊本へ残り、事態を見守りました。
見守ることしかできなかった、と言った方が
正しいかもしれません。

そして、事態はまた、動いたのです。


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それは、ある日、突然はじまりました 12
事態が急展開したのは、私がまさに
熊本行きの飛行機に乗った、その日でした。

保険会社が、先方の了承なしに動いてくれることになったのです。
「あの日、お会いしてみて
奥さんの憔悴ぶり等からして、判断しました」 と担当者の方は
夫に話されたそうです。

保険会社が契約している弁護士さんに入ってもらって
一切の交渉はその弁護士さんがすることになる。
そして、先方が今後も無理難題も言ってくるようであれば
最終的には裁判をして、決着をつける、というのが
担当者の方のお話でした。

夫は私が熊本に帰った翌日
弁護士事務所へ保険会社の担当者の方とその上司の方と
3人で出向き、その日のうちに
一切を一任することで話はまとまりました。

私はそれを、熊本で夫からの電話で知り
一旦は安堵したものの
いっそうの不安と恐怖におびえることになりました。

先方がどんな手に出てくるか・・・
いよいよ脅迫の言葉が本当になるのではないか・・・

「自分は暴力団関係の人間だ。どんな手を使っても回収してやる」

先方の言葉が頭から離れることはありませんでした。

夫といぶきの身が心配で、心配で
眠れぬ夜が続きました。



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それは、ある日、突然はじまりました 11
保険会社の担当者の方と別れた後も
すぐには家に帰ることができませんでした。

鉢合わせしたら・・・
待ち伏せされていたら・・・
考えることは恐ろしいことばかりで
その頃になると、ほとんど出かけることもできなくなって
家の中に閉じこもるようになりました。

窓を割って、先方が押し入ってくる恐怖心はありましたが
外にいるときの、ここで囲まれたら? 捕まったら? 
という恐怖心に比べれば
まだ家に閉じこもっていた方がマシだったのです。

それでも四六時中、携帯電話を首からかけて
暗くなっても電気もつけられない
窓という窓には布張りがしてある生活が
異常でないはずはありません。

まともに物が食べられない
まともに眠ることができない
時間の感覚がわからない

日に日に衰弱していく私を見て
夫が決断しました。

私を実家に帰す。
それは、上司の方からの助言でもありました。
「留守の間に、何かあったらどうするんだ。
自分だったら、嫁さんは実家に帰すぞ」
その頃、事件のことでたびたび会社を休んでいた夫に
頻繁に連絡を下さり、気遣って下さった上司の方は
身近で頼れる、唯一の方のようにも思えました。

その方からの助言が
夫を決断させたのです。

私の実家は熊本県です。
熊本まで離れれば、私の安全も確保できるし
何より安心するだろうという判断でした。
それを父にも話して、その日のうちに
私は飛行機に乗ることになりました。

「私がいなくなったら、あなたはどうするの?
あなたに何かあったら、私はどうしたらいいの?」
そんなことを、言ったように思います。
そして、保険会社の担当者の方から
いぶきに会う必要が出てくるかもしれない、ということで
いぶきを置いて、ひとり離れなければいけない、という不安も
強くありました。
「いぶきがひとりの時、襲われたらどうするの?」

夫は冷静に、私に諭すように話しました。
「自分は事情を話して、何かあったらすぐに
会社の寮に入れるように手配してもらう。
いぶきは、ちゃんとペットショップに預けるから」

泣いている私の目の前で
夫は笑って言いました。
「お前は、もう参ってしまってどうしようもないよ。
戦力外通告だよ」

私は情けないやら、切ないやら、不安やらで
空港に行く間も、飛行機に乗ってからも
熊本に着いて、ひとりになってからも
どれだけ泣いたら涙はなくなるのだろう、というくらい
泣きました。




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